降水粒子種類情報のデータ同化
偏波レーダー観測から推定される大気上空のあられ粒子の存在比をデータ同化することで、数時間先の地上降水強度の予測精度を向上させることを目的としています。加えて、雲微物理量が降水現象を支配するようなメカニズムの解明にも着目しています。
Fig. Precipitation Intensity & Horizontal Wind in Case of Assimilation of Hydrometeor Types Estimated the Polarimetric Radar Observation
メソ気象予測データ同化システムCReSS-LETKFの開発
非静力学圧縮の大気 モデルCReSS(Cloud Resolving Storm Simulator, Tsuboki and Sakakibara (2002) )は、詳細な雲微物理プロセスが考慮されています。また、アンサンブルカルマンフィルタ法の一種であるLETKF(Local Ensemble Transform Kalman Filter, Hunt et al. (2007) )は、予報誤差の時間発展を推定する高度なデータ同化手法です。これらを組み合わすことで、メソ気象予測のためのデータ同化システムCReSS- LETKFを開発しています。
Fig. 3D Figure of Rainwater & Cloud Ice Simulated by CReSS-LETKF
アンサンブルカルマンフィルタ法と4次元変分法の比較
近年目覚ましく理論展開が進むデータ同化手法であるアンサンブルカルマンフィルタ法をメソ気象予測へ導入するにあたって、従来まで最も有効活用されてきた4次元変分法と比較しました。
Fig. Comparison between Ensemble Kalman Filter (EnKF) and Four Dimensional Variational Method (4D-VAR)