大気海洋相互作用など

海面水温の変化を考慮した台風時の降水量解析

 台風通過時には、乱流混合によって海面水温が低下します。このことを考慮するために、非静力学海洋モデルMITgcmと大気モデルMM5を結合することで、海面水温の低下が台風時の降水量にどれくらい影響するか解析しました。

Fig. Latent Heat Fulxes on Typhoon 0410 Compared between MM5 and MM5+MITgcm

 

台風の降水・風速シミュレーションにおよぼす黒潮の影響

 台風のエネルギーの源は主に海面からの潜熱です。日本の太平洋岸を流れる黒潮をシミュレーションしているJCOPEデータを海面水温の境界値に与えることで、台風シミュレーションにおよぼす影響を解析しました。

Fig. Time Series of Precipitation and Wind compared between JCOPE Case and GFS Case

 

ハリケーンKatrinaの高潮解析

 アメリカ合衆国のニューオーリンズを襲来したハリケーンKatrinaの高潮に関して、大気-波浪-海洋の結合モデルを用いて再現計算を行いました。

Fig. Storm Surge at Hurricane Katrina

 

海洋レーダーによる海面表層流動の解析

 海洋レーダー観測によって、海面の表層流動を探知することができます。海洋レーダー観測から表層流動や潮汐の調和解析することで、大阪湾で卓越するM2分潮をとらえました。

Fig. Surface Current and M2 Component Tide Observed from Ocean Radar

 

半閉鎖性水域における夏季の海水交換過程の解明

 半閉鎖性水域では夏季の成層化により水質環境が悪化します。それでも、和歌山県田辺湾では約10日に一度の割合で海水交換が行われており、そのメカニズムについて解析しました。

Fig. Vertical Profile of Water Temperature and Relationship between Sea Level and Surface Water Temperature